【『神谷塾だより』第269号(2018年10月15日)の記事を修正】
表題のようなことを先生から言われたり自分で決めたりして実行している人も多いと思います。この方法について一言アドバイス。
100の英単語を10回ずつ、延べ1000回書くことにして練習したい。ただし1日に100個書くのが限度なので、10日でやる。というとき、
①ひとつの単語を連続10回ずつ書き、単語を変えて10単語、1日に延べ100個書き、単語を変えて10日繰り返す
②100の単語をそれぞれ1回ずつ書き、これを10日繰り返す
--では、どちらが成果が上がると思いますか。
たとえば “New Horizon“ 中2の Unit 7 には unique, precious, select, own, type, natural, …といった新出単語がある。これを、①の方法なら
unique unique unique unique unique …(10回)
と書き、②の方法なら
unique precious select own type natural …
と書いていくのです。お勧めしたいのは②の方法です。
①で unique unique unique … とやっていると、3回目くらいからはすらすら書けるようになるのに決まっていますね。しかし退屈でしょうがない。そして次の日には忘れてしまっている可能性がある。それに対して、②ではそれぞれの単語を書くたびに毎回新鮮。また同じメニューで繰り返しやっているうちに、「モノになった気がする単語」と「そうでない単語」の差を感じ始めるだろう。モノになったと思ったらその単語は仕上がったことにして、不安なものに絞って練習するとよい。
実際の英文では同じ単語を2回繰り返して書くことはめったにない。3回繰り返しとなると皆無ではないかな。だから、①のように本来ありえない単語の羅列を機械的に、退屈な思いをしながら書くよりも、教科書の一単元にある、したがって互いに関連のある単語を並べて書くほうが記憶もしやすいはずです。
退屈そうな作業も、やり方しだいで面白く、効果的になるものだ。①でやっている人は、ぜひ②を試してみてください。
なお、漢字の練習にも同じことが言えます。同じ字を何度も書いていて飽きてくると「漂」なら「氵氵氵…」「票票票…」とやりますよね。やったこと、あるでしょう。これはもう「終わらせるためにやっている」に過ぎず、ほとんど意味がない。これも、ひとつの単元の新出漢字とかヤバイ漢字を毎日1回ずつ、全部書くようにするほうがベターだ。毎回新鮮で楽しく、定着のしかたも違ってくるはずです。