(2019.5.8.記)
リスニング対策の続きです。リスニング以外の問題はよくできていて,つまり英語の基礎力はあって,正真正銘「リスニングだから苦手」という人にお勧めの方法を書きましょう。
これは私のオリジナルでも何でもなく,ディクテーション dictation という,昔からある学習方法です。これを詳しく解説したサイトがたくさんありますので,以下は読まずにそちらへジャンプしてくださって構いません(笑)。長男が大学受験のときに実行していたのを見ていいなと思ったものですが,高校受験であっても極めつけに有効な方法です。
リスニング練習用CDとCDプレーヤを用意します。CDプレーヤは一時停止/再生,できれば“巻き戻し”(CDの場合 何というのでしょうね…)が簡単にできるもの。今時の製品であれば普通の機能だとは思いますが,ここが重要です。
CDでリスニングの練習をするというと,音声を聴いて設問に答えて,答え合わせをする。それで次に行く…とやる人が多いでしょう。でも,それではもったいない。「全部を完全に聴き取る」ことを目指しましょう。そのために「全部書く」のです。
一時停止/再生を繰り返しながら一文ずつ,きっちり書き取っていきます。もちろん,三単現の s ,複数形の s ,冠詞( a , an , the )も含めて完成した英文を書く。フランス語のリエゾンのように単語どうしがつなかっていることがしょっちゅうありますが,それも分解して書く。単語の綴りも間違ってはいけません。そして,一文ずつでいいので原稿と参照して「答え合わせ」をしていきます。
前々回の例文 He stayed there for a week. でしたら,過去形の ed ,前置詞の for ,冠詞の a がポイントです。 for four weeks であれば複数形の s も。期間を表す語句の前に前置詞 for が来ることを当然知っていなくてはなりませんし,理解が曖昧であればここで強烈に認識できます。
文法と単語の知識・理解がなければなかなか一発正解とはなりません。また,大問ひとつ仕上げるだけでもかなりの時間がかかる。効率は悪いでしょう。でも,この間に実力がメキメキついていくはず。この方法に「効率」を求めるのは間違っています。「効率」なんぞより「実力がつく」ほうが何百倍も重要ですよね。
面白くなってきたら,しめたものです(趣味になったりして…)。地道に,楽しくやりましょう。
英語リスニングをどうするか(3)