本日(2月2日)付の北海道新聞「札幌圏」の記事「12の春-中学入試はいま」(5回連載の第4回)に、名入りでコメントを載せていただきました。
中高一貫私立へ進学する子が増えている中、中高一貫のメリットを語る業界人は多いけれど、デメリットを言う人はあまりいない。それで、私がこのブログに書いた次の文章(2006年9月)を担当の I 記者が発見、連絡をくださいました。
「なぜ中学受験に積極的でないか」
「なぜ中学受験に積極的でないか(続)」
いちおう教育系のブログを目指して書き始めたのがいつしか野球やカラオケの話なども混ざり、ずぼら人間の見本を示すような駄文の集合と化しています。ネットの海のモクズと消えてもおかしくない状態でここまで来ましたが、たまに真面目な文章もがんばって書いていた甲斐があったようです。
I 記者から1月21日にメールが来て翌22日に来訪。「新聞社の取材を受けて記事になる」という経験は、前々職(地質調査の技術者)のときにありましたが、塾屋になってからは初。取材は受けても記事になるとは限らないので妻以外には黙っていました。どうやら掲載されるに足るコメントはできたようで、予想していたよりも大きく、連載4回めの「ラストを飾る」ような扱いで書いていただきました。ちょっと身の丈に合わないような、落ち着かない感じです。
というのは、日能研や四谷大塚といった超有名どころと提携している塾、札幌セミナー、増進会といった大手が札幌圏の中学受験をリードしている--という内容がずっと続いたあとで
「これに対して西区の塾経営・神谷英樹さん(四六)は…」
と、名だたる大手を向こうに回してひとりで反旗を翻してでもいるかのようなのですね。読者が納得してくれるようにまとめていただいてはいますが。
※なお、年齢が46となっていますが私はまだ45です。
さて、「続の続」として「積極的でない」わけをひとつ追加しておきましょう。
これは妻の意見で
中学から高校へ進学するときに、中高一貫では人間関係の「リセット」がない
ということです。その学校で仲間に恵まれていれば、6年間一緒なのは歓迎すべきことでしょう。しかし6年間の前半で何事かがあり、辛い思いをしてあと半分以上通わなくてはならないとしたらどうでしょうか。節目の3年で一度リセットがあったほうがいいようにも思えます。
中学時代というのはいろいろ厄介なことがある時期で、悲しい経験も、恥ずかしい経験も、こじれた人間関係もある。ちょうど半分というところで新しい学校に通うようになるのは新鮮で、気分を楽にできるものではあるでしょう。
まあ、これは中高一貫のデメリットというよりは、一貫でないほうのメリットというべきかも知れません。